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　2015年5月2日にフィリピンの英雄マニー・パッキャオとの世紀の一戦に勝利し、49戦49勝無敗のままボクシング界から引退した史上最強のチャンピオン Floyd Mayweather/フロイド・メイウェザーが以前より舌戦を繰り広げてきConor McGregor/コナー・マクレガーといよいよラスベガスにて拳を交える。メイウェザーとパッキャオの世紀の一戦は日本のワイドショーなどでも取り上げられるなど高い注目を浴びボクシングファンでない人でもその高額なチケット代やファイトマネーに関するニュースを耳にした事があるはず。期待度が高かっただけけにKO決着ではない判定までもつれた試合内容にがっかりしたファンも多くいたが、それでも世界中の注目の浴びたボクシングマッチにアメリカンドリームを重ねた人も多い。実際にメイウェザーとパッキャオの一戦では650億円以上とも言われる経済効果があり、メイウェザーはあの1戦だけで220億円以上もの大金を稼いだとも言われている。

　なぜ今回のメイウェザーとマクレガーの一戦が「新たな世紀の一戦」と呼ばれているのか、ボクシングファンであっても直観的にはパッとこないかもしれない。なぜならば、コナー・マクレガーという選手がボクシングの選手ではなく純粋なボクシングファンには馴染みの無い名前であり、またそれが今回の試合が大きな注目を浴びている所以でもある。コナー・マクレガーとは世界一の格闘技団体とも称される総合格闘技団体UFC(Ultimate Fighting Championship)の選手であり、ボクシングでの戦歴はゼロ。歴代のUFC選手の中でも最強と称され、2階級を同時に制した選手はマクレガーのみである事からもUFC史上最強との呼び声が高い。24戦21勝のうち19勝をKOで勝ってきたという圧倒的なKO率を誇る実力もさることながら、試合前から相手を挑発したりとそのパフォーマンスも賛否両論あるが、観るものを引き寄せるエンターテイメント性を兼ね備えているのは間違いない。

　メイウェザーとマクレガーは1年ほど前より試合の噂が上がっては競技、団体の垣根を理由に実現は不可能とされていたがツイッターなどのSNSを使って両者の舌戦は激しさを増し、世間の注目がピークに達した今年の6月に正式発表が行われた。試合のルールは総合格闘家のマクレガーがボクシングルールで初となる試合に挑むことで決まり、試合決定から早くも両者のファイトマネーは100億円を超えるともいわれている。有料放送やチケットの売り上げによってファイトマネーも変動するが今回の試合の経済効果はメイウェザーVSパッキャオ戦に近い630億円ほどとも考えられており、メイウェザーは150億円、マクレガーも100億円ほどはファイトマネーを貰うのではないかといわれている。

　試合まで残り1週間ほどとなり、ラスベガスの街全体も「新たな世紀の一戦」に向けてお祭りムードが高まり、今回も前回同様チケットは完全売り切れ。リングサイドのチケットは正規価格でも1000万円以上、一番安いチケットでも1枚25万円ほどするなどメイウェザーVSパッキャオ戦に負けず劣らずの高値を記録している。現在のラスベガスのオッズではメイウェザーが圧倒的に有利とみられているが、UFC史上最強の男が生涯無敗の男に土をつけるか、どちらが勝つにしろこれだけ大きな期待を受けている一戦、反則やノーコンテストなど後味の悪い終わり方だけはして欲しくない。