グランドキャニオン

　ラスベガスダウンタウンの一角にそびえる老舗ホテル　Fitz Geralds/フィッツジェラルドが凡そ15億ドルを掛け大規模なリニューアルを行う。そしてこれに伴い長年親しまれてきた名前を改め『The D Las Vegas/ザ・ディー・ラスベガス』と変更する事も同時に発表された。

　この”The D”とはLas Vegas Downtownの”D”を文字り、そのダウンタウンを代表するホテルにするという意味を込められて名付けられたものであり、その他にも現在のカジノオーナーであるDerek Stevens/ディレク・スティーブンスの頭文字である事や彼の出身地Detroit/デトロイトの頭文字であることもありこの名に決定したとか。

　フィッツジェラルドは34階建ての建物に638部屋を備えたラスベガスでは中型のホテルで、1987年に現在のフィッツジェラルドへ改名し昨年2011年10月に現在のオーナーであるディレクによって買収された。すでにフィッツジェラルドのシンボルマークでもあった、”F”という大きなロゴが取り外され、数日中には新しい名前に張り替えられる予定。

　工事中もホテルは通常通りの営業を行い、今年2012年の秋には全てのリニューアルが完了する。新しいホテルは今までの雰囲気を刷新しモダンなラスベガスを追及した造りになるようで、人気のフリーモントストリートに面してバーやエンターテイメントを提供するセクションがお目見えする予定。

　最近のダウンタウンはThe Mob Museumなどのアトラクションが建設されたり、ネットショップとして大成功したZappos/ザッポスもダウンタウンにオフィスの移転を計画するなど復興へ向けて革新を続けており、ストリップばかりが注目される現在のラスベガスで古き良きラスベガスのダウンタウンが俄かにその活気を取り戻す日もそう遠くはないかもしれない。