定番ページ

　ロサンゼルスからラスベガスまでは自ら車を運転しても4時間程の距離にあり、週末ともなればカリフォルニア州からネバダ州へと続く15番フリーウェイはカリフォルニアナンバーの車でごった返しになる。ガソリンが高くなったとはいえ、4人で車に乗り込めば断然飛行機よりも安く、ラスベガスに着いてからの移動の事を考えれば断然車での移動のほうが便利なのだが・・・

　そんな今までの常識を覆すような驚きの長距離バスが登場した。見た目は大きな青と黄色のド派手な二階建てバス、そのなもMega Bus/メガバス。このメガバスは料金が$6.50からというまるでウソのような金額で常時運行しており、トンでもないボロイ車両かと思いきやそうでもない。車両の１階後部は大きなスーツケースなどを運べるよう荷物室になっており、１階の前半分は座席、そしてお手洗いも完備している。2階席はすべて座席になっており2階席の最前列から見える大パノラマからみる景色はなかなか気持ちがいい。

　更に驚く点を上げるとキリがないほどの至れり尽くせりなのである。まずは、車内にはWifiが完備されており、長い移動中も無料でWifiが使えるというオマケ付き。その他にも今までの長距離バスではラスベガスのダウンタウンにあるバスターミナルに到着していたが、このメガバスではストリップを南に下ったところにある野外ショッピングモール　Town Square/タウン・スクエアに程近いSouth Strip Terminal/サウス･ストリップ・ターミナルに停車する。ここから最寄のホテルであるMandalay Bay/マンダレイベイまではタクシーでも$15程、時間にして10分足らず。またこのサウス・ストリップ・ターミナルには自家用車を1週間以内なら無料で駐車しておけるスペースが隣接されているのでラスベガスからちょっとロサンゼルスまで遊びに行きたいという人にはもってこい。

　ロサンゼルスでの停車駅はリトル東京から程近いユニオンステーション。このユニオンステーションは有料ながらも駐車場が設備されているので、ユニオンステーションに車を止めてバスに乗り込む事も可能。またこのユニオンステーションからはLAX(ロサンゼルス国際空港)までノンストップのバス　Flyaway/フライアウェイも30分~1時間おきに24時間往復運行しているので、空港からユニオンステーションに到着した人にもとっても便利。ユニオンステーションは広く多くのバスや電車が行き来しているので、若干メガバスの停車駅が見つけにくくはあるが、フライアウェイが到着するすぐ隣のセクションに止まるのでフライアウェイの目印を辿って行けば無事にたどり着くことができる。

　では、なぜこんなに安いのか？真相は正直さだかではないが・・・まずはその金額システム。予約はすべて事前のインターネットからの手続きとなっており、これで人件費など無駄な出費を抑え安く提供する事を可能にしている。そして金額は$6.50からと記載したが、空席状況によって徐々に金額があがるシステムになっている。と、言っても$6.50、$10.50、$12.50から$21.50まで空席状況に応じて料金が変動しているようだが、2週間~3週間前までに予約をすればほぼ確実に$6.50~$12.50の金額で乗車する事ができる。そして、いったいどんな会社が運行しているんだ？と不安に思うかもしれないが、実はメガバスを運行しているCoach USA/コーチUSAと言う会社は長距離バスの大手でもあり、全米を初めカナダやイギリスでも長距離バスを走らせている長距離バスのエキスパートなので、認可や保険といった類は心配がいらない。

　最後にこのメガバスのスケジュールだが、ほとんどの日程で1日に3本~4本を走らせており。朝、昼、夜中と実に使い勝手がいい。ルートはユニオンステーションを出て1時間ほどでリバーサイドに止まり、そこからはラスベガスのサウス・ストリップ・ターミナルまでノンストップでおよそ3時間半。空席状況や道路状況によって走行時間には若干のずれが生じるものの、早ければ4時間半、遅くても5時間半でロサンゼルス－ラスベガス間を移動できる。一応メガバスのホームページでは5時間45分と記載されているが、運転手によっては下手に時間調整する事もなく道がすいていれば4時間半ほどで到着する。

　何よりもこの金額でラスベガスとロサンゼルスを移動できるのであれば、学生には強い味方であることは間違いなく、ユニオンステーション発ということもあり観光客でも大いに利用可能。ちなみに、LAXとユニオンステーションを24時間往復しているフライアウェイは片道が$7なので、それよりも安くラスベガスまでいけることになる。是非、一度お試しあれ。