1993年にラスベガスでの初作品Mystere/ミスティアがスタートしてから飛ぶ鳥を落とす勢いで世界を代表するエンターテイメント集団へと変貌を遂げたシルクドゥソレイユ。ラスベガスでの公演作品も今年2012年には7作品を数えるほどラスベガスにはなくてはならない存在にまで成長し、今もラスベガスでのシルクドゥソレイユの存在感は計り知れない。しかし、そんなシルクドゥソレイユにも長引く経済不況の波が押し寄せここ数年に次々をショーの幕引きを余儀なくされている。
2011年7月にロサンゼルスでは初となった常設公演IRIS/アイリスがスタートし、毎年アカデミー賞の授賞式が行われているDolby Theater/ドルビー・シアター(旧コダック・シアター)を大規模に改造、貸切の専用劇場としてロサンゼルスの観光にも大きな影響を与えると周囲にも期待を抱かせた旗揚げとなった。が、しかしそれから1年が経過して間もなく劇場を所有していた親会社であるKodakが倒産し劇場がDolby社所有になると共にそれまで10年以上も親しまれてきたKodak Theaterの名前も変更、契約内容に至るまで予期せぬ大きな変更を余儀なくされた。
更に不景気の煽りを受けチケットの売り上げも伸び悩み、公演からおよそ1年半の2013年1月19日をもってハリウッドからの撤退という苦渋の決断を行った。ここ2年の間に東京で行われていたZed/ゼッド、マカオで行われていたZAIA/ザイア、ラスベガスの常設公演の1つであったViva Elvis/ビバ・エルビスがすべて契約期間を残したまま終演を向え、シルクドゥソレイユはかなり厳しい状況を迎えている。
今回のIRIS/アイリスの終演もチケット販売の不調という明確な原因があるものの、その他にも公にはなっていないが劇場側、ハリウッドやロサンゼルス市、その観光局との契約上の問題を理由に挙げる関係者もおり、僅か20年で1000人以上の従業員を抱えるまでの大企業へと変貌したシルクドゥソレイユの体質が見直される時が来ているのかもしれない。
公演名 | IRIS アイリス |
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会場 | Dolby Theater ドルビーシアター |
場所 | ハリウッド・ロサンゼルス |
最終公演 | 2013年1月19日 |
連絡先: | (702)625-1516(日本語) Ticket@PTSjapan.com |