2014年9月14日にラスベガスでの単独公演『陣内智則 ワールドツアー2014 Road To Las Vegas~誰も立ったことのない舞台へ~』が決定したコメディアン陣内智則だが、本人もツイッターで日本からのツアーに参加される方が少ないと嘆いていたり、ラスベガスでの宣伝はほぼゼロという厳しい現実にぶち当たっている。陣内智則といえば日本では有名な芸人の一人でもあり、数多くのテレビに出演したりと人気を博しているが、日本を飛び越え文化も環境も言葉さえ違う異国の地ラスベガスとなれば事情も変わってくるようだ。
今回のラスベガスでの公演実現は陣内智則が所属する吉本興業の力があってこそと言うのは勿論だが、陣内智則がCM出演している不動産関連の企業リブマックスがスポンサーとして全面的にサポートしている点も大きいはず。しかし、英語が共通語であるラスベガスで日本人コメディアンが単独のライブを行うのはやはり無謀でもあり、実質今回の興行もアメリカ人の集客はあてにしていないようで初めからツアーや現時にいるゴク少数の日本人をターゲットにしているように思える。実際にアメリカで入手可能な通常のチケット料金は全席$10.00(約900円)という利益を度外視した価格設定である事から、利益的な成功は初めから考えておらず、ラスベガスで公演を行うという事が最初のハードル且つ最終目標でもあるようにすら捉えられる。
知名度も実力もない一般人では到底ラスベガスでの単独公演を実現する事すら不可能かもしれないが、今回の会場は住所こそ有名なラスベガスストリップ沿いではあるものの、実際には昨年2013年に建てられたばかりのライブ小屋といった感じが拭えない小さなステージで、ボクシングの世界タイトル戦や世界的なアーティスト達がコンサートを行う”これぞベガス!”といったエンターテイメントの聖地とはイメージがかなりかけ離れている。現在ここのステージではTommy Wind/トミー・ウィンドと言う若干25歳の若手マジシャンが毎日パフォーマンスを行っているが、彼もまだまだ知名度的にはローカルのみぞ知るといったマジシャンの域を超えておらず、エンターテイメントの街ラスベガスならではの層の厚さ、厳しさを物語っている。
今回の公演のサブタイトルにもなっているように”誰も立ったことのない舞台へ”立つ事は意義のあるチャレンジではあるかもしれないが、エンターテイメントの本場ラスベガスで言葉の壁を乗り越えアメリカ人から受け入れられるのか、慣れない英語でのパフォーマンスにどのように対応してくるのか陣内智則の初挑戦に期待。そしていつかコメディアンの殿堂とも呼ばれるラフ・ファクトリーの会場をアメリカ人で一杯にした時こそ、本当に意味での”誰も立ったことのない舞台”がそこに待っているのかもしれない。
アーティスト名 | 陣内智則 |
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公演名 | 陣内智則 World Tour 2014 Road To Las Vegas~誰も立ったことのない舞台へ~ |
会場 | Tommy Wind Theater トミー・ウィンド・シアター |
公演日 | 2014年9月14日 |
チケット料金 | $10.00 (税・劇場手数料別) |
連絡先: | (702)625-1516(日本語) Ticket@PTSjapan.com |
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